みんなのペット

知っておきたい!『保護猫カフェ』最新事情

(キッズ・マネー・ステーション認定講師)

 

ファイナンシャルプランナーの髙柳万里です。

『猫カフェ』というと、素敵なカフェでお茶をしながら楽しく猫とふれあえる場、というイメージを持たれる方がほとんどではないでしょうか。千葉県浦安市には譲渡を目的とした『保護猫カフェ』があります。そのお店は、一般的な商業のイメージとは異なり、喫茶営業は行っておらず、あくまでも『保護猫』たちのことを一番に考えてつくられた居場所となっていました。

そもそも『保護猫カフェ』とは?

『猫カフェ』と『保護猫カフェ』の間には明確な線引きがあるわけではありません。
いわゆる猫カフェといえば、お一人様30分1,000円程度の利用料+ドリンクやスイーツ代を払ってお店の猫と遊んだり写真を撮ったりして、訪れた人が癒される空間となっているお店がほとんどですが、最近では里親さんへの譲渡を目的としている保護猫カフェも徐々に増えているようです。

今回ご紹介する【猫を売らない猫の店 猫の館ME】さんは、里親募集型の保護猫カフェを運営しながら、猫にまつわる様々な活動をしているお店です。

≪猫の館MEホームページ≫
https://nekonoyakata.me

筆者の訪問日が2月22日(猫の日)ということもあり、浦安市猫実(ねこざね)にある店内は猫好きなお客さんが入れ替わり立ち代わり訪れていました。猫カフェエリアに入る前に、まずは抱っこや大声を出すなどの禁止事項等の事前説明を動画にて視聴し、スリッパに履き替え、スマホ以外の荷物をロッカーに預け、洗面所で手を洗い、しっかりと消毒してからという手順がありましたので、感染症対策等が徹底している印象を受けました。

里親募集型保護猫カフェの訪問は初めてだったのですが、明るくきれいなモデルルームのような内装で、マイペースに過ごす猫たちを眺めるだけでも癒される空間でした。ほとんどの子がとてもリラックスしてくつろいだ様子で、丁寧にお世話をされていることが毛艶のよさからもわかりました。大きなガラス窓からの日当たりは抜群で、キャットタワーや天井からぶら下がる形のキャットウォークスペースなど、工夫を凝らしたインテリアやラタン家具等も、猫との暮らしをイメージするのに参考になりました。

実際にはどのような流れで、その子にマッチする里親家庭に譲渡されるしくみとなっているのでしょうか。正式譲渡までの流れをまとめました。

保護猫譲渡までの流れ

① お店所定の【譲渡に関するお願い】を参照し、前提条件を確認
  • 完全室内外の徹底、脱走防止対策の準備等の対応可能か
  • ペットOKの住居であること
  • 同居家族全員の同意
  • 身分証明書の提示…等々
② 希望の猫が決まったら、その子の譲渡条件を確認
  • 保護猫にはそれぞれ保護主がいて保護猫ごとに条件が異なるため
③所定のアンケートに記入し提出
  • 家族構成や住環境等についての詳細等記入。ペット可住宅かどうか確認あり。
④お見合い
  • 原則として家族全員で保護主と直接面談し、問題が無ければトライアル決定
⑤トライアル開始に向けての準備
  • トライアル開始日(猫の引越日)までに玄関と窓の脱走防止策やお迎えに必要なグッズ(猫用ケージ等)を準備する
⑥トライアル期間(2週間~1か月程度)
  • 猫の引越の際、保護主やスタッフが里親家庭に同行し、飼育環境の確認あり。トライアル中の猫の様子を保護主に報告し、新しい環境へ慣れていっているか、不安点などの相談に乗ってもらえる。
⑦正式譲渡!
  • トライアル期間終了後、最終的な意思確認の上で正式な譲渡手続きとなる
※一頭につき38,000円の譲渡費用がかかります。(2頭同時の場合は63,000円)
譲渡費用に含まれるもの
・駆虫等の初期医療行為/血液検査/ワクチン接種/避妊去勢手術等

こうしてみると、しっかりと段階と手順を踏むことで、猫と里親双方の相性を考えた譲渡の判断がされるしくみとなっていることがわかります。
また応募については先着順ではないとのことで、譲渡された猫が生涯安心して暮らせることを最優先に、十分に配慮されていることを実感しました。

里親以外でも応援できるしくみ

いくら保護猫を迎えたいと希望しても、住環境やアレルギー等様々な条件や相性があるため、誰もが里親家庭になれるとは限りません。それでも、保護猫のために少しでも支援したいという気持ちのある方には、毎月一定金額をクレジットカード払でお店に送金するしくみの【定期ネコ支援】『マンスリーフォスター』という制度があります。500円からスタートできるので、無理のない金額で、継続してサポートできる選択肢があるのは良いですね。

なお、特定のお気に入りの子がいる場合は『フォスタープラン契約』として、月額5,000円+保証金+医療費等を、保護主さんに代わって毎月の養育費として負担するしくみがあります。なんだか『あしながおじさん』のようだなあと思いましたが、里親になる以外にもいろいろな形で保護猫たちを支援するとりくみが実践されていることに感心しました。

その他にも、お店オリジナルのLINEスタンプや、お店の猫をモチーフにデザインされた可愛らしいパッケージのお菓子など、様々な楽しい猫グッズを購入する事を通じても、保護猫たちの暮らしをサポートすることに繋がります。楽しくお買い物をして保護猫活動に貢献できるなら、なんだかお得な気分になれますね。

保護猫カフェに求められる役割

欧米では、犬や猫をペットショップで購入する習慣がありません。日本でも、殺処分される不幸な犬猫を減らすため、自分に何かできることはないかと考えている人は少なくないのではないでしょうか。

里親募集型『保護猫カフェ』には、猫に人が癒されるだけの場にとどまらず、今まで保護猫とは無縁だった層も含め、より多くの里親家族と出会うための大切な居場所としての役割とともに、保護猫たちのおかれている厳しい現状を社会に啓発する役割が求められています。人と動物の共生社会の実現に向けて、今後ますます『保護猫カフェ』の需要は高まるのではと感じています。

※令和5年2月時点での情報です。
【取材協力】ガッテリア株式会社 猫の館ME 

カテゴリ:みんなのペット

キッズ・マネー・ステーション認定講師 ファイナンシャルプランナー/キッズ・マネー・ステーション認定講師 金銭教育を受ける機会を得られないまま社会人となり、家計のやりくりに悩んだことから平成二十年FP資格取得。「常識にとらわれず実践から学ぶ!」をモットーに、子どもたちが上手にお金とつきあえる大人になれるよう、試行錯誤しつつ活動中。動物全般大好きです♪

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