気をつけたい愛猫の変化

愛猫の肥満を放置しないで!無理なく適正体型に近付けるダイエット方法

(ペットdeペット編集部)

 

皆さんのお家の猫ちゃん、肥満の心配はありませんか?可愛くてついフードを足したりおやつをあげすぎると、あっという間にぽっちゃり猫になってしまいます。そんなぽっちゃり猫ちゃんは早めに対処しないと身体への負担が増え、病気になってしまう恐れもあります。

飼い猫の健康は飼い主にかかっています。そこで、今回はぽっちゃり猫ちゃんのためのダイエット方法をご紹介します。無理なダイエットは禁物ですよ。

目次

さまざまなリスクがある猫の肥満

猫が肥満なのかどうかは見た目や触った感覚で判断することが出来ます。簡単な方法なので現在の猫ちゃんの状態をチェックしてみましょう。

肥満猫の分かりやすい特徴
  • 上から見てお腹のくびれが確認できない
  • 横から見てお腹が垂れている
  • 触って肋骨が触りにくい

もっと詳しく:愛猫の肥満に気をつけよう!まずは体型チェックから!

肥満のリスク

飼い主がつい放置しがちな猫の肥満ですが、猫の肥満にはさまざまなリスクがあります。

  • 糖尿病
  • 関節や靭帯に関わる病気
  • 心臓への負担
  • 呼吸器への負担
  • 皮膚病
  • 脂肪肝(肝リピドーシス)
  • 泌尿器疾患
  • 口腔内疾患
  • 麻酔のリスクが上がる

愛猫の健康を願うのであれば、肥満を早めに卒業しなければなりません。

まずは食習慣を見直してみましょう

  • おやつをあげすぎていませんか?
  • フードが置き餌で食べ放題になっていませんか?
  • 他の猫のフードを横取りしていませんか?
  • 人の食べ物をあげていませんか?

猫が肥満になってしまう原因のほとんどは食べすぎです。今までフードの量を気にしていなかった場合は少し手間になりますが、今後はしっかりと量ってあげる必要があります。

そして、「欲しい欲しい」と言われると、ついあげてしまうおやつや人の食べ物。いくらフードを気にしても、おやつや人の食べ物をあげていてはダイエットが難航してしまいます。

一人が気をつけても家族の誰かがあげてしまっている場合もあるので、家族全員で協力しなければ猫のダイエットは成功しません。家族一丸となって頑張りましょう。

ダイエット①体重チェックを習慣に

まずは何を始めるよりも先に、現在の体重をチェックしましょう。現在の体重から今後の体重の変化で、フードの量をその都度変えていくことになります。

そして、ダイエットを始めたら1週間に1度、体重チェックの時間を設けましょう。

体重が極端に減っている場合はフードが少なすぎている可能性がありますし、体重が増えてしまった場合はフードの量を少し減らすことを考えなければなりません。

ただ、フードの量を頻繁に変えてしまっては正しい量が分からなくなってしまうので、少しずつ慎重にやっていきましょう。

ダイエット②食事の管理を徹底

フードの食べ放題はやめる

置き餌で食べ放題の猫ちゃんも多いですが、肥満体型になってしまったならその習慣を変えた方が良いでしょう。まずはフード量の計算からです。

とは言ってもフード量はフードのパッケージの裏に書いてあり、それを目安にしている飼い主さんがとても多いと思います。しかしそれは大体の数字であって、愛猫にとっての適切な量とは言えません。

フードの量は計算で簡単に導きだす事ができるので、順番に計算していきましょう。

① 基本カロリーの計算をする。

 [1日の基本カロリー](kcal) =

30 × [愛猫の体重](kg) + 70

② 愛猫の状況から、計算に使う数字を確認する。

  • 1歳未満の成長期の子猫:2.5(※)
  • 1歳以上で未去勢・未避妊の猫:1.4
  • 1歳以上で去勢・避妊済みの猫:1.2
  • 活動的な猫:1.6
  • 肥満気味の猫:1.0
  • ダイエット中の猫:0.8
  • 高齢(シニア猫):1.1~1.4

※10ヶ月をすぎて身体が十分に成長している場合は1歳以上の数値にすることもある。

③ ①と②を掛けて愛猫の1日分の摂取カロリーを出す

[1日分の摂取カロリー]

= [基本カロリー] × [愛猫の状況の数値]

【例】3kgの猫(1歳以上で去勢・避妊済み)の場合

①の式 30 × 3.0 + 70 = 160

③の式 160 × 1.2 = 192 (kcal)

例の猫の場合は、192kcalが1日に必要な摂取カロリーであることが分かりました。

④ 1日に必要なフード量を計算する

フードのパッケージを見ると、何g中に何kcal含まれているかが書いてあるので確認しましょう。書いてある数字をそのまま計算式に使います。

[1日に必要なフード量] 

= [③の数字]  × [書かれていたg量]  ÷  [書かれていたkcal量]

【例】3kgの猫(1歳以上で去勢・避妊済み)& 写真のフードの場合

エネルギー(100gあたり)約390kcalと書かれています。

③の数字の192kcalも使って、

192 × 100 ÷ 390 = 49.2…

これで、例の猫とフード場合は「49g」が適切な量と分かりました。

計算するときの注意点

計算をする際に、②で愛猫の状況から数字を決めますが、愛猫が今まで好きなだけフードを食べていた場合、「ダイエット中の猫の数字(0.8)」ではお腹が空きすぎることがあります。

急にフードの量が減ってしまうとストレスになったり、体調が悪くなってしまうことがあるので、まずは「肥満気味の猫(1.0)」や、「1歳以上で去勢・避妊済みの猫(1.2)」などの数字を使って様子を見ましょう。

その後、体重をこまめに量って体重の急激な減少が見られなかったり、増量があった場合は、「肥満気味の猫(1.0)」や「ダイエット中の猫(0.8)」の数字を使うようにしていきましょう。

食事の回数を増やすこともおすすめ

食事の量が減ってしまうと、空腹で猫がストレスを感じてしまうことがあります。その場合は、食事の回数を増やしましょう(1日の量は変えません)。空腹の時間が減れば、食事の満足度も上がります。

お忙しい方の場合は自動給餌器もおすすめですよ。

おやつはだんだん減らす

普段おやつを頻繁に食べていた猫ちゃんは一日の量を少しずつ減らしましょう。

本来おやつはあげる必要のないものなので、なくてもいいのです。

ダイエット③運動させる

カロリー消費には運動が最適です。一日の運動量が増えるように一緒に遊んであげましょう。一度に遊べるのはせいぜい10分から15分程度なので、一日に複数回遊んであげるとダイエットの効果が上がります。

しかし、肥満の猫の場合は運動したがらない子も多いです。今は色々なおもちゃがあるので新しいものにチャレンジさせると、狩猟本能がくすぐられて遊んでくれるかもしれません。

体重が徐々に減ってくれば身体が動きやすくなってくるので、運動は徐々に増やしていければ良いと思います。

時間をかけて標準体型に

無理なダイエットはストレスを感じたり体調不良になったりと悪循環を生んでしまいます。

人間の場合ダイエットで急激に痩せる人もいますが、猫の場合は時間をかけてゆっくりと痩せることがとても大切です。家族一丸となって、焦らずに頑張りましょう!

カテゴリ:気をつけたい愛猫の変化

ペットdeペット編集部 茨城県出身。現在、猫2匹とルームシェアをしています。キャットケアスペシャリスト。

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