暮らしと健康

愛猫の肥満に気をつけよう!まずは体型チェックから!

(ペットdeペット編集部)

 

愛猫の体型について気にしたことはありますか?最近ではぽっちゃり猫が可愛いと写真集やグッズなんかになっていたりしますが、それは少し危険な思考かもしれません。猫の肥満には様々なリスクがあるので、飼い主はしっかりと健康を維持してあげる必要があるのです。

そこで今回は、「猫の肥満のリスク」や「体型チェックのやり方」をご紹介します。

目次

猫の肥満のリスク

猫の肥満は人間と同じように、多くの病気や体の負担の原因となります。どのような危険があるのか見ていきましょう。

糖尿病

肥満はインスリンの働きを抑えてしまい、血液には糖が溢れ、尿にも漏れ出すようになります。生涯インスリン投与をすることになる可能性もあるのでとても辛い病気です。

インスリン:糖をエネルギー源として細胞に取り込ませるホルモンで、様々な細胞で血糖値を下げる働きをする。

関節や靭帯に関わる病気

体重が増えると足腰への負担が大きくなり、酷くなると関節炎や椎間板ヘルニアなどの病気になってしまう危険があります。

心臓への負担

肥満になると全身に血液を送る心臓への負担が大きくなります。

呼吸器への負担

肥満になると心臓への負担が増えたり脂肪が気道を圧迫してしまうことから、呼吸器への負担が大きくなります。

皮膚病

肥満の猫は毛づくろいが上手に出来ず、皮膚に異常が出ることがあります。

脂肪肝(肝リピドーシス)

脂肪肝は肝臓に脂肪がたまり、肝臓が正常に機能しなくなる病気です。肥満の猫が何らかの理由で食欲不振になったり、空腹が続いた時をきっかけに発症します。

泌尿器疾患

肥満の猫は膀胱炎や尿路結石症(尿石症)などになりやすいです。

口腔内疾患

肥満の猫は口内炎や歯石、歯周病などの口腔内疾患になりやすいと言われています。

麻酔のリスクが上がる

肥満の場合、手術を行わなければいけない時に麻酔の危険性が高くなります。

寿命の短縮化

上記など、さまざまなリスクから肥満は寿命を短くする傾向にあります。

「猫だから大丈夫だろう」ということは決してないので、飼い主である私たちが健康管理をしてあげる必要があるのです。

愛猫の体型チェックをしよう!

実は猫の適正体重にはこれだと断言できるものはなく、個々で違います。一番大切にしたいのは見た目や触れた感覚です。とは言っても基準が分からなければ難しいですよね。

そこで飼い主さんたちが日頃から愛猫の健康をチェックするために、「ボディ・コンディション・スコア(BCS)」という評価基準があります。

BCSでは見た目や触れた感覚から、5段階または9段階で愛猫の体型の評価をすることが出来ます。

今回は5段階のものをご紹介します。愛猫の体型が適正(BCS3)であれば、適正体重ですのでその体重をしっかり覚えておきましょう。

飼い主のための ペットフード・ガイドライン~犬・猫の健康を守るために~ 環境省 (参照2021/02/23)

もし、適正ではない(BCS3以外)場合は食事や生活の改善をするように意識をしましょう。

太ってしまった原因を考えよう

愛猫がBCS4〜5の場合は肥満体型です。肥満になってしまった原因を追及して日々の生活を見直しましょう。

避妊・去勢手術

避妊・去勢手術後は異性を求めるときに使うエネルギーが減るので太りやすくなります。

食事

太ってしまう一番の原因はやはり食事です。「摂取エネルギー>消費エネルギー」の状態になると太ってしまいます。

肥満猫のよくない食事例

  • 1日の摂取カロリーが多い
  • 1日の食事量を量っていない
  • 置き餌で自由にご飯を食べている
  • 人の食べ物をあげている
  • おやつやご褒美をあげている

運動不足

運動はカロリーを消費することが出来ますが、肥満になればなるほど運動をしなくなってしまいます。

年齢

シニアになるとおもちゃ等への興味が薄れ、1日中ゴロゴロしてしまいがち。そうなってしまうとエネルギーが消費出来ずに太ってしまいます。

病気

気をつけたいのは病気の場合です。食事量や生活を気にしているのに太ってしまう時には、なるべく早く動物病院の先生に相談しましょう。

さいごに

猫の肥満は放置すればするほど痩せにくくなってしまいます。いちばんの優しさは飼い主が太ったことにいち早く気付いて行動してあげること。たしかにコロコロとした姿は可愛いかもしれませんが、コロコロしていなくても間違いなく可愛いです。愛猫のためを思ってまずは体型チェックをしてみましょう!

カテゴリ:暮らしと健康

ペットdeペット編集部 茨城県出身。現在、猫2匹とルームシェアをしています。キャットケアスペシャリスト。

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