これってどうなの?

ネコは白米を食べてもいいの?与え方と注意すること

(ペットdeペット編集部)

 

私たち人間が主食の1つとする白米。現在は健康について様々な考え方が混在し、毎日白米を食べる方、逆に全く食べなくなった、なんて方もいらっしゃいますよね。以前猫は「ねこまんま」を当たり前のように食べていましたが、昨今、猫に白米を食べさせることについてどのように考えられているのでしょうか?

目次

猫って白米を食べてもいいの?

猫は肉食動物で、お肉やお魚が主食であることが知られるようになりました。

そうした中、「たまたま落ちていた白米を食べてしまった!大丈夫なのかな?」と心配する飼い主さんがちらほらいらっしゃるようです。

これについては結論から申しあげますと、「少量なら大丈夫」です。

では、なぜ少量なのか。それは白米は猫にとって害となるものは入っていませんが、必要なものでもないため、消化がそこまで得意ではないからです。

そのためいくら好物だとしても、沢山あげてしまうのは辞めましょう。

キャットフードにも米が使われている

お米は市販のキャットフードにも使われていますが、これは単に量を増やすためだと言われています。最近では「グレインフリー(穀物不使用)」のものが増えました。少々値段が高い傾向にありますが、不必要なものは与えないという考え方から購入する方が増えましたね。

反して、キャットフードに米が含まれることには良い点もあります。米は他の穀物に含まれるグルテンが含まれていないからです。グルテンの過剰摂取は猫がアレルギーを引き起こす可能性があり、できる限り控えた方が良いとされています。このように穀物が入っていてもグルテンが含まれていないものは「グルテンフリー」と呼ばれます。

一度、愛猫に与えているキャットフードの原材料をチェックされてみてはいかがでしょうか。

与え方と注意点

いくら白米が食べられるとはいえ、与え方には注意が必要です。

良くない与え方①生米

生米はとても消化しずらく、胃腸に問題が出る場合があります。たくさん食べてしまった場合は動物病院の先生に相談してみましょう。

良くない与え方②ねこまんま

「ねこまんま」をご存知でしょうか?ねこまんまは地域や人によって「鰹節をのせたご飯」と「みそ汁をかけたご飯」に分かれるようです。

以前、ねこまんまは猫の主食として与えられていました。しかしその後ねこまんまは炭水化物・塩分過剰やタンパク質不足になることが分かり、現在ではあげてはいけないものとされています。

ご老人は、若い頃に当たり前のように猫にねこまんまを与えていました。そのため愛猫が可愛いと感じると現在でも与えてしまうことがありますが、決して良い行動ではないので優しく注意をしましょう。

白米の与え方

基本的に「炊いたご飯」を冷ましてから与えるようにしましょう。もっと好ましい与え方は、「おかゆ」です。おかゆは消化によく、炊いたご飯よりも安心して与えることが出来ます。

そして味付けは「無し」にしましょう。愛猫を思ってかつお節や煮干しで出汁を取ったおかゆを与える方もいますが、塩分やマグネシウムを摂りすぎてしまうので好ましくありません。

猫用の市販のおやつは食べすぎるとよくありませんので、その際に少量混ぜてあげても良いでしょう。

様々な考え方があることも忘れないで

今から20~30年前、「食物繊維」は私たち人間の身体に不必要な栄養分で、その上ほかの栄養分の邪魔になると考えられていました。しかし現在は食に関する研究が進み、食物繊維は健康上とても大事なものであると語られるようになりました。

このように時代と共に情報は変化し、現在は様々な情報が混在しています。明らかなものは除いて、結局なにが正しいのかは誰にも分かりません。

私は本記事で猫は少量なら白米を食べても大丈夫だとお伝えしましたが、早食い防止のために白米を毎日キャットフードに混ぜている方や、必要な栄養分を補えるからと毎日食べさせている方もいらっしゃいます。

このような話題の際に、自分と異なる考え方の人に対して行動を制御するような発言は控えましょう。

さいごに

白米は猫によっては好みが分かれるようで、うちにいる雄猫(せり)は全く口をつけませんが、雌猫(すずな)は白米が大好き。ご飯の支度の際には食べられないように毎回気をつけています。

しかし…炊かれたご飯が自然界で手に入ることは、まずないでしょう。そんな中でも美味しそうに食べる猫がいるというのは、人間と猫が共生してきた長い歴史の中で培われたものだと思うと感慨深いものがあります。

今回の白米のように、猫には与えて良いもの、良くないものの見分けが付きにくいものが沢山ありますよね。私も猫飼い、猫好きとして皆さんと一緒に勉強していけたらと思います。

カテゴリ:これってどうなの?

ペットdeペット編集部 茨城県出身。現在、猫2匹とルームシェアをしています。キャットケアスペシャリスト。

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