人が猫の虜になるのはなぜ?猫の顔の秘密、ベビースキーマを知ろう!
猫と過ごせば過ごすほど沸く疑問…。
「うちの子なんでこんなに可愛いの。」
それには猫特有の秘密がありました。今回は「猫とベビースキーマ」ついてご紹介します。
目次
猫の虜になる人が続出
それまでは「犬派~」なんて言っていた人も、数日一緒に過ごせば猫の魅力に取り憑かれてしまうことがあります。
それは猫の性格、行動、触り心地など様々な要因が考えられますが、
1つ、ハッキリしていることがあります。
なんと、それは「猫の顔」なのです・・・。
赤ちゃんに共通すること
どんな動物でも、赤ちゃんって本当に可愛いですよね。
この可愛さには共通することがあります。
- 相対的に大きな頭
- おでこが広い
- ふっくらとした頬
- 目が大きい
- 鼻が小さい
- 目、鼻、口が顔の低い位置にある
- 手足が短い
- 丸くて柔らかい など
このような特徴を見てしまうと、私たち人間は「可愛い!」「守りたい!」と本能的に感じてしまいます。そしてこれは人間だけではなく、あらゆるおとなの動物に共通しているのではないか、とも言われています。
この概念を、ノーベル生理学・医学賞(1973年)を受賞した動物行動学者コンラート・ツァハリアス・ローレンツ(Konrad Zacharias Lorenz)は、「ベビースキーマ(baby schema)」と名付けました。
一人では生きていけない赤ちゃんがこの武器を持つことで大人から自然と大切にされてしまう・・。これが生命の繋がりと関係しているのでは、と思うと感慨深いものがあります。
ただ、猫に限らずどの動物でも一緒じゃん!と内心突っ込んでいる方もいると思いますが、本題はここからになります。
実は、猫はいくら成長しても顔が幼いままなのです。
猫は成長しても顔が赤ちゃんのまま
猫だって成長すれば大きくなりますし、ひと目見れば成猫だと分かります。
しかし猫は成長しても、おでこが広くて顔が丸い・大きな目に小さな鼻・顔のパーツが全体的に低い位置にあるなど、成長したとしても顔だけはベビースキーマの特徴が残っているのです。
これが、猫が可愛くてずっと守りたくなってしまう秘密です。
同じネコ科でも・・・
同じネコ科でもトラやライオン・ヒョウは、目が小さくて鼻が大きく、パーツの位置も低い位置にありません。
そのため赤ちゃんのように守ってあげたいと感じる人は少なく、むしろ顔を見ただけで恐ろしさを感じてしまう人が多いのでしょう。
(でも懐いたら絶対可愛いんだろうな・・・。)
猫と同じ秘密を持つ動物
実は、おとなになってもベビースキーマを武器にしている動物は猫だけではありません。
パンダ
パンダの目は本当はすごく小さいのですが、周りにある黒い模様によって目がとても大きいように見えます。これにより、おとなになってもベビースキーマの特徴を持ち続けているのです。
黒い模様が違う場所にあったら、動物園でのあの人気はなかったかもしれません・・・。
シマエナガ
鳥の中でも群を抜いて人気のあるシマエナガ。現在はグッズや写真集などでも多くの人を魅了しています。
このシマエナガも猫同様、丸いフォルムに大きな目、顔のパーツが低い位置にあるなど、ベビースキーマの特徴を多く持っています。
さいごに
猫の可愛さの秘密、お分かりいただけたでしょうか?やる事なす事すべて可愛く感じさせてしまう、本当にズルい動物です・・・。
しかしながら猫好きたちは、あくまでベビースキーマはキッカケにすぎず、それ以上の猫の魅力に取り憑かれていることでしょう。
カテゴリ:まめ知識
- ペットdeペット編集部 うーたん 茨城県出身。現在、猫2匹とルームシェアをしています。キャットケアスペシャリスト。
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