猫は鳴き声を人間にしか使わない!猫同士のコミュニケーション方法とは
猫の可愛らしい「ニャー」という鳴き声は人間とのコミュニケーション用で、猫同士では基本的に使われません。それでは一体、猫たちはどのようにコミュニケーションを取っているのでしょうか?
目次
猫同士では喋らないがキホン
猫の鳴き声って本当に可愛らしいですよね。
滅多に鳴かないという猫ちゃんもいますが、皆さんのお家の猫ちゃんはどうでしょうか。
我が家の猫たちは「ゴハン?」と聞いたときに必ずお返事してくれます。ゴハンと言いたいのか、たまたまなのか、なんとなくゴハンって言っているように聞こえてしまうのが私の親バカなところです。
ただこういった猫の鳴き声って、実は猫同士では使われないコミュニケーション方法であることをご存じでしたか?言われてみれば、たしかに猫同士でニャーニャー会話をしている姿って見かけませんよね。
会話を第一のコミュニケーション方法とする人間にとってはなんだか不思議な世界ですが、猫たちは普段一体どのようにコミュニケーションを取っているのでしょうか。
猫のコミュニケーション方法
ニオイによるコミュニケーション
猫は尿や糞便や体のあらゆる場所のニオイを使って、猫同士で多くの情報を交換しています。
たとえば猫がよく行う爪とぎは、ただ爪を整えているわけではありません。指の間のニオイをつけて、他の猫に自分の情報を伝えるという意味もあります。
また、すりすりとあらゆる場所に頬を擦り付ける行動も自分の情報を残すための行動です。なわばりに自分のニオイを付けて安心したい場合や、自分の存在を他の猫に知らせるために擦り付けています。
鼻と鼻をくっ付け合う
猫たちはよく鼻と鼻をくっつけ合う行動をしますが、これは「あいさつ」や「ニオイの情報交換」にあたるとされています。
まるでキスをしているような様子から、猫好きの間では「鼻チュー」と呼ばれることも。
アログルーミング・相互グルーミング
一匹で行う毛づくろいをグルーミングというのに対し、猫同士でグルーミングし合う行動をアログルーミングや相互グルーミングといいます。
警戒心の強い猫にとってアログルーミングは信頼し合っていないと出来ない愛情表現です。リラックス効果もあるので緊張がほぐれる時間となります。
体を擦り付け合う
猫同士で頭や、体の側面、尾などを擦り付ける行動をすることがありますが、これはとても友好的な行動で、尊敬した心を表しているようです。
猫が人間の足に絡まってくるのも同じような意味があります。
猫が鳴き声を必要とする場面
猫は人間と会話する以外にどういった場面で鳴き声を使うのでしょうか?
子猫時代の母猫とのコミュニケーション
子猫時代は母猫が見当たらない時や、寒いと感じた時、お腹が空いた時、排泄がしたい時など、母猫に何か要求があるときに鳴き声を使います。
子猫は要求によって鳴き方を変化させるため、母猫は鳴き声で何を要求されているかを知ることができるようです。
本来、成長した猫は鳴き声をあげなくなります。しかし、人間の前では「ニャー」と鳴き続けるので、飼い猫はずっと子猫気分であるのかもしれません。
猫同士で喧嘩するとき
猫同士で喧嘩する時にも鳴き声を使いますが、可愛い鳴き声で威嚇することはありません。「ウーーー」と低くて唸るような声を出したり、「シャーッ!」という威嚇音を出します。
仲間意識の薄い猫同士だとよく見られますが、仲の良い同居猫同士でも何かのキッカケでこういった声を出すことがあります。
パートナーを探しているとき
発情期の猫たちはパートナーを探すときに、普段の鳴き声からは考えられない苦しそうな大きな声で鳴くことがありますが、これは猫が子孫を残すための大切なコミュニケーションになります。
野良猫がいる地域は、春や夏の時期にこういった声が聞こえてきます。
かなり大きく苦しそうな声で鳴くので、室内の避妊済み・去勢済みの猫たちは怖がった様子を見せたり、何だ何だと部屋中ウロウロとしたりします。
人間のために可愛く変化していった
このように、猫は人間以外の前ではほとんど「ニャー」という鳴き声を使いません。
じつは研究によると、イエネコの声のほうが野生で暮らすリビアヤマネコよりも少し高い声を出すのだとか。そして、より人間に好まれるのは高い鳴き声のイエネコだったそう。
もしかしたら猫たちは人間に可愛がられるために、人間好みの鳴き声に変化させていったのかもしれません。人間と一緒に過ごしていくために、猫の方から歩み寄ってくれているんだと思うとなんだか嬉しいですよね。
私たちからも猫たちに歩み寄れるよう、猫同士のコミュニケーションを真似(例えば、指先を猫の鼻に近づけてみたり…)してみましょう。猫も嬉しいのか、より仲が深まると言われています。
さいごに
猫のあの可愛らしい鳴き声が、人間に伝えるためのコミュニケーション方法だったとは驚きですね。
猫は人間の会話をよく観察して真似しているのでしょうか。ときどき人と会話しているような感覚になるのは、猫なりの努力なのかもしれません。
私たちも、猫たちが使うコミュニケーション方法を使ってより仲を深めていきましょう!
カテゴリ:まめ知識
- ペットdeペット編集部 うーたん 茨城県出身。現在、猫2匹とルームシェアをしています。キャットケアスペシャリスト。
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