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ペットの相続について

野田洋介野田洋介(税理士)

ペットを飼われている方がお亡くなりになった場合には、相続について2つのことが考えられます。1つ目は、家族のようにペットを飼われているために、ペットに遺産を相続させたいということです。2つ目は、ペットをご遺族に相続した際にペットは相続税の対象となるかです。ペットより自身が先になくなってしまった場合の不安を抱えている方はいらっしゃるかと思います。今回はペットと相続について、紹介させていただきます。

ペットを相続人として財産分与する方法

長年飼っていたペットに家族以上の愛情がある場合、ペットに自身の財産を相続させたいと思っている方も多くいらっしゃるかと思います。

では、日本においてペットに財産を相続できるかについてですが、結論としてはできません。以前のコラムでも紹介させていただいた通りペットは、人ではなく物として民法上取り扱わられるため、ペットは相続人になることが出来ません。物が財産を相続できないという法律になっています。

日本以外の、アメリカやドイツなど一部の国や地域ではペットを相続人として認め、相続を可能としているところもあるようですが。

しかし、ペットに直接相続させることはできませんが、間接的に相続させることは可能です。人を通して相続させると間接的には相続は可能です。つまり、信頼のできるペットを飼ってくれる人に財産を相続してもらうということです。

具体的には、負担付遺贈が一例になります。遺言書により、財産を相続させるためにペットを飼い、世話をすることを条件とする相続です。そのためには、ペットを飼い、世話をその後もしっかりと責任をもってしてくれる人を見つけることがまず第一になります。そして、遺言執行者が、その世話をしているかどうかチェックすることによりペットの世話がしっかりその後もされているか確認します。もし、されていない場合遺言の取り消しを請求できます。

間接的ではありますが、その方法によってペットに間接的に財産を残せることとなります。ただし、その相続人が被相続人の一親等の血族(代襲相続人となった孫(直系卑属)を含みます)及び配偶者以外の人である場合には、相続税の2割加算がありますのでご留意ください。

ペットは相続税の対象となるのか?

前述の通りペットは、民法上人としてではなく物として取り扱われ、相続できませんが、物である以上相続税の対象になることがあります。

ペットの、相続税評価額は国税庁に規定されています。販売目的以外で所有する一般のペットの評価は以下の通りです。

「売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価」

犬や猫などは一般的に年齢を重ねると売買実例価額がほぼないので相続税に影響はあまりありませんが、ペットの種類や希少性によっては、相続税がかかる場合があります。

ペットを飼われている方は、ペットに先立たれることにも悲しい現実がありますが、もし自身が先立つことによるペットの今後についても不安を抱えている方はいらっしゃると思います。大事なペットが生涯幸せに生活できるように、相続があった際の対策について検討することも大事になってくるかもしれません。

カテゴリ:マネー

野田洋介
税理士 野田洋介 昭和58年8月石川県金沢市生まれ。 平成18年3月法政大学工学部を卒業しその後会計事務所に就職。 平成24年12月に税理士試験を合格し平成25年4月税理士登録。 平成29年7月に株式会社アグラデッソ会計事務所、野田洋介税理士事務所開業。 開業後も法人・個人事業者の会計、税務顧問によりタックスプランニングや資金繰りコンサルティングを行う。その他、相続対策・事業承継・組織再編・IPO支援等中小企業や個人のコンサルティングを行っている。

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